今回はシリンダーにライナーを焼嵌めします。
約２８ｍｍ直径のシリンダ内径は
理論的にはジュラルミンの熱膨張率が23Ｘ10^-6、200℃くらいまで加熱するとすれば
23Ｘ10^-6X200X28=128800X10^-6=0.13mm
0.13mmくらいは広がるはずです。
シリンダートライナーの直径差は0.05くらいで作ってあるので余裕で入るはずでした。


I put the cylinder liner into the cylinder by shrink fit.
The inner diameter of cylinder is 28mm.
Expansion ratio of aluminum is 23X10^-6/K
When we heat the cylinder about 200℃, the inner diameter expand about 0.13mm^.
I made clearance between liner and cylinder about 0.05mm
It was expected to be good.

まず固定具を作りました。 加熱したら熱くて持てません。 傾いたらうまく入らないでしょう。 途中で引っかかればライナーに熱が加わり、ライナーはどんどん膨張、シリンダーは温度を奪われどんどん収縮。 にっちもさっちもいかなくなるでしょう。 一発勝負です。シリンダーもライナーも作るのは結構大変ですから。 左はライナー把持具。右はシリンダー保持具です First I made fixture. If I made failure to shrink fit, it will be very difficult to pull out.

シリンダーライナーを把持具にセットしました。 Set the cylinder liner on the fixture.

シリンダー保持具にセットしてホットプレートで加熱です。 以前この作業をしたときに使ったホットプレートは破棄されてしまっていてこれ専用に新たに買いなおしました。 設定温度は230℃まであります。 熱電対温度計も壊れてしまっていました。 一応赤外線温度計ではチェックしましたが、金属表面なので信頼性に欠けます。 Put the cylinder in the fixture and then heated.

こんな風にセットして5分ほど待ちました。 そしてトライ。 途中で引っかかってしまいました！！ ダメです。 何とかシリンダー保持具を熱いうちにバイスで把持して引き抜いて事なきを得ました。 I waited 5minutes and try to shrink fit and FAILED! Liner was caught about 5mm in the cylinder.

もしかするとシリンダーライナーのテーパーが強すぎるのかも。 もともとヘッドに向けて多少細くなるよう作ってはあるのですが。 全部チェックしなおしました。 I checked the taper of the liner again

シリンダー内径、ライナー外形を詳細にチェックしなおし、ライナーの外形をわずかですが修正しました。 はめ代は0.04前後としました。 I check the size again and do the fine adjustment.

次いで温度変化も調べました。 前回使ったｋ型熱電対の温度計は壊れてしまっていましたので、今回新たに買い換えました。 測定しています。 左手前にあるのはカウントダウンタイマー。 １５分をセットしたので１２分ぐらい経過したところです。 I bought new thermometer and measured the temperature.

何と5分では150℃にもなりません。 そして13分あたりでほぼ200℃で平衡に達してしまうようです。 5分では全然ダメですね。 この時の外気温が26℃くらい。 結局ライナーとシリンダーの温度差は170℃くらいしか取れないようです。 The result. 5 minutes heating is completely insufficient.

外形差0.04、　15分加熱　温度は200℃(室温26℃） クスンと入りました。 The clearance is 0.04mm 15minutes heating and temperature is 200 degree centigrade. Liner went down very smooth.

無事全部入りました。 Completed

back to Wright j5 index