今回はジャックシャフトとリテイナープレートです。
遊星ギアーを駆動し、かつ遊星ギアーをはずれないように押さえるものです。（遊星ギアーには歯車を保持できる実体のある中心の軸が通っていません。無論図面上の軸は存在します。）

リテイナープレートの切り出しが済みました。 穴位置は非常にシビアーですが外形はそこそこでOKです。 穴は初めにDROで位置決めしてあけてあります。

外形はヤスリを使った手作業で、仕上げました。上にも書きましたが外形の精度は重要ではありません。見た目優先です。

仕上がりました。切削油まみれの型紙とその破片、切り子が付いた上の状態とはずいぶん印象が変わります。

ギアーの加工です。筒状のアルミに切り込みを入れたもの（コレットの様なもの）で把持し旋削しました。

４ヶ所切り込みをかなり深く入れ、なおかつ８インチ４爪チャックでがっちり把持したにもかかわらず滑ってしまい失敗しました。 Kinnerのギアー加工を見返しましたら切り込みは一ヶ所で完全に離断してありました。 ちょっとでもくっついていると周りからいくら強く締めても把持力は大したことがないようです。（テーパーになっていれば別でしょうが→４爪の平行度が非常に良いということですね）

全てのギアー加工が済みました。 後から考えると大きい方のギアーのボスは残しておけば加工がずっと簡単だったのですが・・・ 空転防止のためのピンが３本打ってあります。

完成しました。 中心側３本の柱でフロントカバーに固定されます。 周りのデルリンブッシュが入った部分で遊星ギアーを押さえます。 今回シャフトは熱処理（焼き入れ、焼き戻し）をしてあります。 このくらい6φL=30mmでは変形はでなかったようです。（石定盤の上を滑らかに転がります）

次回はカムリングを予定しています。

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