１０分くらい回ると硬くなって止まってしまいます。ピストンが少し大きかったようです。
ラップし直しからはじめました。

After 10 minutes, my engine stopped. Pistons are somewhat bigger.
I lapped them

ピストン固定具を作り、それに装着してラップします。＃３２０，＃６００，＃１０００，＃２０００の耐水サンドペーパーに灯油を付けてラップしました。削り代は０．０２から０．０４です。 各シリンダーの直径とピストンの直径を測り、クリアランスが０．０７から０．０８になるようにしました。マイクロメーターを使っての作業になりました。 On the fixation tool I lapped 0.02 to 0.05mm

ラップが終わりました。これでOKかと思ったのですがやはり１０分ほどで硬くなって止まってしまいました。 After lap.

ラップ後のサイズです。 より正確に見るためマイクロメーターを使いましたので小数点以下３桁まで計っています。 ０．０５くらい削れてしまったものも出てしまいました。 つまらない数字の羅列に見えますが、持続して回るか否かはこんな地味な作業にかかっています。 （結構疲れます） This is the graph of the size of pistons. After lapping, my engine still stopped after 10 minutes.

再度ばらしました。どう見てもピストンがこすれている様子は無いようです。（表面がちっともあれていません） Again I dis-assembled. The surface of the pistons are still clean. They might not scrub the cylinder liner.

リング溝が浅すぎてリングがこすれてしまうのかと思い、顕微鏡下でチェックしました。 この写真ではわかりにくいですが、爪楊枝の先端でリングを押すとリングは溝の中に完全に沈み込みます。 ちょっと困りました。 リング合い口を完全に閉じてみました。どうも完全にリング内に納まりきらないようです。 前回のKinnerでも同じことを経験しました。0.15mmのサーキュラーソーでリングをカットしてヤスリで合い口を拡げました。この時に次回は０．８くらいで切ったら良いだろうと書いていたにも関わらず0.4mmで切っています。 　 合い口が狭すぎたようです。 I checked the depth of ring groove under microscope. When I pushed the ring with the tip of toothpick, the ring completely sank in the groove. When I close the gap, the ring still come out from the piston in some part. I thought that the gap may be too small.

こんな感じで圧縮リング１８，オイルリング９，合計２７本全部０．5mmくらい削りました。 I filed the gap about 0.5 to 0.8mm in every 27 rings.

再装着が終わったピストンです。 削りかすが残らないよう超音波洗浄器で５分洗浄しました。ピストン表面は３０分以上回った後ですがほとんどラップしたままでいることが確認できます。 ここでも再度圧縮テストをしましたが合い口を拡げる前と著変無しでした。 Assembled and cleaned with ultrasonic cleaner. You can see that the surface is still in mirror condition.

ラップ前、ラップ後、合い口を拡げた後の各シリンダーの圧です。 かえって高くなってしまった物もあるくらいで、測定誤差内で圧力低下は無いと見て良いでしょう。 再度テストラン。 The result of compression test. The pressures are almost same before lapping and gap widening.

３０分連続で回るようになりました。 しかし周辺はこんな感じでオイルだらけです。これ以上オイルの流入量を絞ると止まらないまでも硬くなります。こんな物でしょうか。 My engine can run 30 minutes with no big problem. But around the engine, everything is soaked with oil

別の方向からです。 実機だったらパイロットは結構つらい物があるでしょうね。 ニードルも結構シビアーです。うすいと上側のシリンダーが死んでしまいます。濃すぎると下側がかぶります。ちょうど良いところはほんの一点しかないようです。ここにはいると急に滑らかになります。当たり前ですか・・・・ Another view. In real plane, the pilot might be black with oil.

スカベンジポンプで吸引されたオイルです。結構真っ黒けです。 Scavenged oil.

３０分回るとキャブはこんな感じで結露してしまいます。 とにかく３０分は安定して回るようになりました。 明日から夏休み。心穏やかに遊びに行けます。 戻りましたら オイル制限バルブ、ステンレスエンジンマウントを作ります。 Carburetor was covered with mist. From tomorrow, I will be in summer vacation. I can go without uneasiness. When I return, I will make oil limiting valve and stainless steel engine mount.

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